前兆はあった。冬の落葉の際、普段はゆっくりと葉の色が変わりカリカリになって落ちる。だが今回は青々した状態から黒くなり腐っていくような葉の落ち方。というか落ちずにこびり付くような。
しかし異変は葉だけでは無かった。黒くなった葉が邪魔でよく見えていなかったが、黒くなった葉を取り除いてみると成長点付近の幹が黒く変色している。触ってみると柔らかくトゲが抜けた。腐っている。
そして4株に腐りを発見。腐りが広がる前に急いで応急処置をすることになった。
とにかく枯れさせないために
腐りはドンドン進行していくので早く処置しないといけない。
理想の樹形とは違ってしまうけど生き腐りはドンドン進行していくので早く処置しないといけない。
理想の樹形とは違ってしまうけど、目の前で枯らさせるわけにはいかない。
根腐れの確認
右の株は成長点付近が明らかにブヨブヨ…腐ってる…
まず最初に確認する根腐れ疑惑。植物の不調の原因はほぼ根が関係してる。らしい
小さな株から実験的に色々と試すことに。
で確認したのだが根の乾燥気味が見られるものの腐りが入ってる様子もない。
腐り部分確認
続いて腐っている部分の確認。外観ではわからないのでメスをいれることに。
1本目成長点カット
外観から黒くなってるところをカット
中身が黒くなっていない部分まで少しづつカット
かなり進行してたようで半分ぐらいまで切り進んだ
少し黒い部分が残っているが、ここで様子見
2本目成長点カット
1本目と比べると軽傷かな?
もしかしたら切らなくても良いかもしれないが...
カットしてみると葉があった根本付近が黒ずんでいる
放っておけば進行していただろうか?
こちらはカットした後の切り口はキレイ
続いて…3本目
切除は回避したかったからトップジンを塗布して処置していたが患部付近がフニャフニャになってきた。
カットするとやはり内部が黒くなっていた。
ここまでカットして黒い部分は無くなった。本体には届いていなくてよかった。
切り口の処理
切り口から出る樹液をティッシュで優しく拭き取り
殺菌効果のある薬「トップジン」を切り口に塗布
こちらの株は…まだ諦めきれず…成長点を切らないでトップジンを患部に塗布
こちらも…
ただ改善しない場合、患部付近の黒ずみが広がった場合は躊躇なくカットする…
まだまだ悪夢は続く...アンボン...
お気に入りの万歳アンボンの両手が…
黒くなってる。棘を引っ張ると簡単に抜ける。
腕の真ん中あたりはプニプニ。侵されとる。
切り落とした後、やはりプニプニした部分は中身が黒くなっていた
トップジンを塗布して加温室に移動し養生
悪夢の続き ウィンゾリー
新たに成長点付近の黒ずみ発見。ホントは気付いていたけど。。。
切りたくなかった
春に芽が出てくれることを祈るばかり
復調の兆し
脇芽旺盛だったウィンゾリー。脇芽をすべてカットして1ヶ月。
元々脇芽の多かった個体だったからか葉が出てきた。
新たな成長点まではいかないのでこれからも要様子見。
頭頂部の腐りはそのままに横から新芽が出てくれた。きっとこれで大丈夫だろう。
2024.5.27 復活!!!
凍傷でカットしたウィンゾリー達。しっかりと新芽が揃ってきた。カットした当時は大事な実生達を無くしてしまったかと諦めていたが、今後はどんな姿になるのか楽しみになった。
続いてアデニウム アラビカム
2024.2 成長点より下が変色し柔らかくなっている。またやってしまった。
このアデニウムは勘違いして種子を購入し、現在に至る実生を始められたきっかけを作ってくれた株。
生き残っていた5株全部が腐ってしまった。
変色部分をカットして応急処置を施す。
乾燥させトップジンを塗布して様子見。
反省 二度と同じ過ちを犯さないために
2023年の冬は暖冬と言われていたこともあり、確かにそこまで寒くなかった。それと実生を始めて3年目で冬越しも3回目ということで慢心があった。12月に入っても青々と葉を茂らす株もいて、実生株は育った環境に順応して寒さに強くなっているのでは?と思ってしまっていた。
夜間はさすがに冷えるので屋内に取り込み、昼間は少しでも太陽を浴びさせるために屋外へ移動していた。仕事の都合で早朝出勤や深夜帰宅があるので朝は5時に出したり夜は23時に取り込んだりしていた。それでも大丈夫だと思い込んでいたが株は少しずつ傷んでいき、それが目に見える頃には取り返しのつかないことになっていた。特に朝の放射冷却や霜が降りる頃に敢えて外に出していた行為が後悔でしかない。
最低気温が0℃近くなったら、いくら昼間に太陽の光を浴びさせたいとしても早朝や夜間に取り込めないなら絶対に屋外に出してはいけない。最低気温が5℃より上であれば良いかもしれないが風が強かったり雨が降りそうなら屋外に出すのは諦める。今後の植物育成の中でこれは必ず守る。
どうしても太陽の光を浴びさせたいならハウス等の環境を整えなければならない。
2024冬には何かしらの対応策を考えたい。
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